【終了】大町の旅(9月・Part1)

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信州の秋、、、と言いたいところですが、今年はまだまだ残暑が厳しいですね。この夏は113年ぶり(!?)の暑さだったとか(スゴすぎてピンと来ませんが、、、)。でも、吹く風や田んぼの風景、咲く花を見ていると、やはり9月、、、太平洋側の各地よりはひと足早く秋を見つけられそうです。  

ベテランタクシードライバー治(ハル)さんに案内してもらう旅、、、前回の八坂から引き続いて美麻まで、、、。ほんの少し秋を感じることのできる旅でした。


八坂のそば畑

早速見つけた秋の風景、、、前回行った唐花見(からけみ)湿原の少し南に広がるそば畑です。今年の夏の暑さは、そばの生育には影響があったのでしょうか?  

先日、そばの自家栽培をしている塩尻のそば屋店主に聞いたところによると、暑さよりも長雨や強風で実がつく頃にそばの花が倒れてしまったりする方が、収穫への影響は大きいとのことでした。何とかおいしいそばの実がとれれば良いのですが、、、。  












切久保地区には、そば畑と斜面に続く棚田もありました。さらに行ったところには、以前、シンセサイザー奏者の喜多郎が、スタジオとして音楽作りに励んでいた場所もあるようです。確かにこのあたり、創作活動にはもってこいの、山あいの静かでイマジネーションが溢れてきそうな風景が広がっていました。



大塩と静の桜
 


写真は、大塩の高札場に揚げられていた毒薬札とにせ金札で、なんと毒薬やにせ金銀を禁止するというスゴイ内容の高札です。(「怪しいものがあれば申し出ること、そうすればほうびをくれる」ということまで書いてあったようです。)









そして、美麻地区でもっとも有名といってもいい伝説の木、「静の桜」です。  

その昔、源義経を追って奥州に向かおうとした静御前が、「奥州」と「大塩」を間違えて来てしまい、その時、静御前が突いた杖が根づき、やがて大樹になったという伝説の桜の木なのです。







小藤、堀切の風景  




このあたり、実はごく一部のカメラマンだけが知る北アルプス展望スポットです。この日はあいにく山の稜線までは見えませんでした。もし晴れていれば、鹿島槍ヶ岳、五竜岳、唐松岳、、、さらに白馬三山までワイドに広がる北アルプスを眺めることができます。






旧中村家住宅
 

てっきり月曜休館だと思っていたら(実は、月曜と火曜が休館日でした)、この日は休みの火曜日! うっかりしていました。でもちょうど文化財センターの方がたまたまいらして(すでに鍵を閉めてまさに帰られるところでした)見せて頂くことができました。危ないところでしたが、ラッキーでした! 皆さん、休館日は確認しましょうネ。  















そんなことはさておき、この中村家住宅はなんと建てられた年代が確認できるものとしては長野県最古の民家なのです。しかもこの時代の茅葺き民家としては、県内でも最大規模のもので、重要文化財に指定されている建物なのです。  


江戸時代中期の1698年といえば、すでに300年以上の年月が経っているということになります。土間や馬屋、台所、麻掻場、さらに奥の方へ入って行くと茶の間や客間、寝間が続き、当時の姿が復元されています。  


ここ旧中村家住宅では、毎年お正月に300年前から続く伝統行事「巻き俵」が行われます。昔は普通の家庭でも行われていたそうですが、300年前の木の棒に毎年新しい藁を巻き、俵が太くなることで家の繁盛を願う習わしだそうで、茶の間に吊されているのを見ることができます。



〔住所〕〒399-9101 長野県大町市美麻17668

〔TEL〕0261-29-2580

〔開館時間〕9時~17時(入館は16時30分まで)

〔休館日〕月曜日・火曜日(月・火が休日の場合は翌日、翌々日)・12月1日~3月31日


麻の館のそば  

美麻新行(しんぎょう)といえば、地元そば通にはおなじみのそば処。種まきから収穫・製粉とすべて地元の地粉だけを使っていることで知られ、通年営業している何軒かの店でおいしいそばに舌鼓を打つことができます。

訪れたこの日はそば畑の白い花がちょうど満開!あたり一面に広がっていました。1か月後の10月10日~20日(曜日にかかわらず毎年同じ日程)には収穫したそばで恒例の「そばまつり」が開かれます。香り高い新そばを味わおうと県外からもその味を求めてやって来るファンもいます。「新そば」は、そばまつりが終わっても食べられますヨ!  



今回は、「麻の館」に行きました。平日ですが、お客さんが入れ替わりでどんどんやって来てスタッフの皆さん、大忙しです。よく「その日に打ったそばがなくなり次第終了」というお店がありますが、麻の館は、なくなってもその都度、そばを打ってお客さんに提供してくれるのでお昼を過ぎても(営業時間内なら)安心です。この日も午後そば打ち名人の女性がそばを打っていました。入口付近でガラス張りなので、そば打ち風景も眺められます。


 




ざるそば(700円、大盛り900円)、とろろそば(850円)、夏限定のぶっかけそば(1000円)を頼んだ私たち、のどごしが良く3人ともおいしく頂きました。天ざる(950円)を頼んでいた人が多かったなぁ。他に、ざる6人分の「かご盛りそば」(3600円)も気になりました。ここのおやき(150円)もオススメです。大町市観光協会が発行している「信濃おおまちの楽しみ方」(←お得なクーポン満載)というパンフレットを持参すると、食事をした人におやきを1個サービスしてくれます(12月31日まで)。





  
自分で打ってみたい!という方、ここ麻の館では、そば打ち体験もできます。(前日までに要予約。繁忙期以外なら当日OKのことも)1打ち4000円で、2人以上ならひとり2000円(ひとりでもOKですが、4000円)。所要時間は完成まで約1時間+食べる時間。開始時間は通常10時か10時30分からなので、ちょうどお昼には自分たちで打ったそばが出来上がりゆでてもらって食べられるというわけです。  

私たちも以前、2回ほどお客さんをお連れしこちらで体験させて頂いたことがありますが、手順もていねいに教えてもらえて初心者でも大変おいしいそばを打って食べることができました。そば好きな皆さん、良かったらチャレンジしてみてくださいね。 


麻の館資料館  

美しい麻と書いて美麻という地名、、、その昔、村の産業の中心が麻の栽培だったことに由来しているようです。そんな美麻での麻栽培の歴史や当時の道具、資料などが展示されているのが、ここ麻の館資料館です。  

ひと口に麻といってもその歴史はとても古く、紀元前1万年(世界史の教科書の一番初めのあたりですね、、、)頃に、すでにエジプトで麻布が作られていたそうです。紀元前2000年頃のエジプトの王のミイラが麻布に包まれていたとか、、、。  

日本に伝来したのは、だいぶ後の弥生時代でした(それでもかなり古いですが、、、)。「古事記」や「日本書紀」にも麻についての記述があるそうです。日本の歴史の中では、明治時代がもっとも麻の利用が多く、漁網や蚊帳、下駄の鼻緒までさまざまな用途に使われていたようです。ただ、第二次大戦後は、化学繊維の伸びや大麻規制などで、麻の生産は激減し、昭和50年代半ば頃に美麻での麻の栽培はほとんど姿を消してしまったようです。  



「美麻村」が発足したのは、明治8年。美麻の麻は特に良質といわれ、村名にもなったこの頃、麻はきっとこの地域ではなくてはならないものだったのでしょう。  

「麻」というキーワードだけで、旧美麻村の歴史の重要な一部分をかいま見ることができたような気がしました。

 

〔住所〕〒399-9101 長野県大町市美麻新行14004

〔TEL〕0261-23-1738

〔営業時間〕そば店 11時~17時(16時30分ラストオーダー) 資料館  9時~17時

〔定休日〕ほぼ無休(年末年始のみ休み)

〔資料館入館料〕200円

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