水の恵み

水はすべての源。北アルプスから流れ出る雪解け水は、地に浸み込んで森を育み、豊かな川となって里の田畑を潤します。川の流れは、豪雨が続けば氾濫して災害を引き起こし、一方で長い時をかけて大町の扇状地をつくってきました。治水・利水を目的とした3つのダムはもちろんですが、張り巡らされた堰やため池など、市内の随所に、水と共に暮らす先人たちの知恵を見ることができます。また、まちなかの8か所に設けられた水場では、北アルプスの伏流水を源とする男清水(おとこみず)と、里山の居谷里を水源とする女清水(おんなみず)を飲み比べることができ、その両方を飲めば夫婦円満、縁結びの効用があるといわれています。

野菜

信濃大町のおいしい野菜は、豊かな清流によって育まれています。標高460mから1000mの高地で太陽にさんさんと照らされて育った元気な野菜は、昼夜の寒暖差が大きいことで、うまみも栄養もぎゅっと凝縮されています。花豆など高地でしか育たない高原野菜や、雪下人参など冬の寒さで甘みが増した越冬野菜などは、この地ならでは。

多くの野菜は生産量が少なく、大きい市場には出回りませんが、春から秋の直売所は旬の地元産の野菜であふれています。地元食材を使っている飲食店で味わうことができます。

お米

信濃大町の歴史は、北アルプスから流れでる豊かな水を治め、農業や暮らしに利用するために奔走した努力の歴史ともいえるかもしれません。高瀬川や鹿島川の流れが生んだ扇状地が米どころとなり、夏でも冷涼な気候と標高の高さによる昼夜の寒暖差が、美味しいお米をつくるのに適した環境を作り出しています。また、降水量が少ないことから病害虫の発生が少ない傾向にあり、農薬の使用回数が比較的少ないといいます。米の品質を表す一等米比率は平成28年度の統計で97.8%(長野県全体)と、全国トップレベルの品質を誇っています。

淡水魚(仁科三湖・渓流)

北アルプスを源とする清冽な水に育まれた淡水魚は、臭みがなく身がしまっておいしいといわれています。仁科三湖北端、長野県で最も透明度が高い湧水湖である青木湖では信濃ユキマスやヒメマス、木崎湖では一度絶滅しかけた固有種の木崎マスが養殖されており、一番小さい中綱湖では、湖が全面結氷した年限定で、氷上ワカサギ釣りを楽しむことができます。また、市内の渓流ではニジマスやイワナ・ヤマメが生息し、最近では、品種改良を重ねて生まれた信州サーモンや、外来種のブラックバスも加わり、ますます様々な味が楽しめるようになりました。

果樹

北アルプス山麓に流れ出る清流によって作られた扇状地は、河川によって堆積した肥沃な土壌を形成しました。特にリンゴは雨が少なく、昼と夜の温度差が大きいほど果肉が引き締まり、甘味がのるとされています。また、信州のリンゴ三兄弟と呼ばれる秋映、シナノスイート、シナノゴールドの他、紅玉、王林、シナノドルチェ、陽光、夏あかり、そしてリンゴの王様サンフジなど、多品種のリンゴが生産されていることも、リンゴの名産地ならではの魅力といえるのでしょう。りんごのほか、ブルーベリーやプルーンも多く栽培されています。